AfDに追い風 ドイツ政治は「戦国時代」に突入したのか/第918号

目次
BSWが州首相選出ではCDUにもAfDにも投票せず、棄権する方針を示しました。
一見すると小さなニュースですが、その背景にはドイツ政治全体の勢力図が大きく変わりつつある現実が見えてきます。
今回取り上げるのは、ザクセン=アンハルト州での州首相選出をめぐるニュースです。
BSW(ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟)は、CDU候補にもAfD候補にも投票せず、棄権する方針を明らかにしました。
一見するとBSWという新党の動きを伝えるニュースですが、実際にはAfDの支持拡大、既存政党の苦戦、そしてドイツ政治全体の勢力図の変化を象徴する出来事でもあります。
長年続いたCDU・SPD中心の安定した政治は終わり、多くの政党が主導権を争う「戦国時代」のような様相を見せ始めています。
今回は、このニュースの背景にある政治構造についても整理してみたいと思います。
コメントなど
BSW(ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟)が、州首相選出の投票でCDU候補にもAfD候補にも投票せず、全て棄権すると言っていますが、背景にあるのは
- 州首相選出では通常、第1・第2回投票は絶対多数(議員総数の過半数)が必要となるが、第3回投票では有効投票の単純多数で当選できる。
つまり、棄権が増えるほど、必要な得票数は下がる。
そのため、BSWが棄権すると、AfDの議席数が単独過半数に届かなくても、第3回投票で州首相を選出できる可能性が生まれる。記事タイトルの「AfDにとって有利(Hilfreich für die AfD)」とは、この仕組みを指している。
一方で、このシナリオには大きな前提条件がある。
BSW自身が州議会(Landtag)入りしなければ、このシナリオは成り立たない。
現在の世論調査では、BSWは約4%前後で推移しており、州議会入りに必要な5%条項を突破できるかは微妙な情勢となっている。
また、AfDは現在の世論調査で41~42%前後とトップを維持しているが、単独過半数には届かない可能性が高く、州首相選出の方法が注目されている。
BSW(ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟)は、2024年に左派政党Die Linkeから分かれて誕生した新党。当時は「左派再編の主役」と期待され、東ドイツを中心に支持を集めた。
しかし、2025年の連邦議会選挙では得票率**4.98%**と、5%条項をわずかに下回り、連邦議会入りを逃した。新党としては大きな痛手となった。
現在のザクセン=アンハルト州の世論調査でも、BSWは4%前後で推移しており、今回の州議会選挙でも5%条項を突破できるかが最大の焦点となっている。
一方、AfDは州内で40%を超える支持率を維持する調査もあり、第一党となる可能性が高い。しかし、単独過半数には届かないと見られ、州首相選出では他党の対応が重要になる。
今回、ヴァーゲンクネヒト氏が「CDU候補にもAfD候補にも投票せず棄権する」と発言したのは、AfDを積極的に支持するというよりも、「CDU中心の政治を終わらせたい」という考えを示したものと考えられる。
ただし、結果として棄権がAfDに有利に働く可能性があるため、「AfDに追い風」と報じられている。
BSWにとって今回の州議会選挙は、政権入りを争う選挙ではなく、政党として生き残れるかどうかを左右する選挙でもある。十分な実績を残す前に支持率が低下しており、存在感を示せなければ急速に埋没する可能性もある。
ドイツ全体を見ると、SPD、緑の党、FDP、Die Linke、BSWなど既存・新興政党がそれぞれ苦戦する一方で、AfDだけが支持を拡大している。AfDが急激に強くなったというより、既存政党全体の求心力が低下した結果、AfDが最も恩恵を受けているという見方もできる。
そのため現在のドイツ政治は、長く続いたCDU・SPD中心の安定した構図から、多数の政党が主導権を争う「戦国時代」のような様相を呈している。各党とも自党の生き残りを最優先に動いており、勢力図は流動的だ。
そして、この変化はドイツ国内だけの問題ではない。EU最大の経済大国であるドイツの政治が変われば、移民政策、エネルギー政策、財政政策、さらにはEU統合の方向性にも大きな影響を及ぼす可能性がある。ザクセン=アンハルト州議会選挙は、一地方選挙でありながら、その先のEUの将来を占う意味でも注目される選挙と言えそうだ。
ドイツはどう変わるんだろう?
コメントは、ここから↓↓↓:
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前回出題分
AfDとの絡みでどんな動きが出てくるか
Sachsen-Anhalt:
Hilfreich für die AfD? Wagenknecht kündigt Enthaltungen bei Abstimmung zum Ministerpräsidenten an
Das Bündnis Sahra Wagenknecht will sich bei Abstimmungen über Kandidaten der CDU und AfD in Sachsen-Anhalt enthalten. In einem Szenario ist damit der AfD geholfen. Erstmal muss das BSW aber in den Landtag einziehen.
わたしの訳
ザクセン=アンハルト州
AfDに追い風か ヴァーゲンクネヒト新党、州首相選出で棄権を表明
BSW(ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟)は、ザクセン=アンハルト州のCDUとAfDの候補者に関し、選出投票では棄権する意向だ。あるシナリオでは、それがAfDを利する。それより何よりまず、BSWは州議会に入らなければならない。
訳例
良いですね。
---引用---
ザクセン‐アンハルト州
AfDを後押し ヴァ―ゲンクネヒトは首班指名投票で棄権を予告
ザーラ・ヴァ―ゲンクネヒト同盟はザクセン・アンハルト州のCDUとAfDの候補者に対する投票を棄権する方針だ。筋書では、これによってAfDが有利になる。しかしザーラ・ヴァ―ゲンクネヒト同盟はまず、州議会で議席を確保しなければならない。
---終わり---
今日の記事
国庫にお金が無くなると、順番に支援は減っていく
Drittel der Empfänger fällt raus
Hubertz will Milliarden beim Wohngeld kürzen
Viele Wohngeld-Haushalte müssen sich wohl auf ein Ende der staatlichen Unterstützung einstellen. Bauministerin Hubertz plant Sparmaßnahmen von zwei Milliarden Euro. Bislang kostet die Hilfe den Staat fast fünf Milliarden Euro. Ein Drittel der Empfänger soll künftig leer ausgehen.
訳を送ってください。
(公開を望まない時は希望しないにチェック)
和訳投稿:
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投稿期限:2026年6月26日(金)
おやおや、夏至も過ぎて6月も終わりそうだ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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