CSUが移民政策をさらに強硬化へ|シリア人・ウクライナ人への退去要求と給付削減の実態/第895号

目次

コメントなど

連邦議会CSU会派の新代表アレクサンダー・ホフマンが初めて冬季幹部会を主導して、国境管理の継続と強制送還数の大幅増加を要求したのです。

退去義務者への社会給付は憲法上の最低水準まで削減すべき、とも言っています。

つまり、生活できる必要最小限ということですが、現状はもらい過ぎだろう、と言っているわけですね。

比較は難しいのですが、だいたいこれくらいというレベルで、金額と待遇の違いを見てみると:

給付水準の比較(目安)

区分対象月額給付(単身・目安)現金支給住居医療就労
市民手当(Bürgergeld)ドイツ国民・永住者など560€あり家賃全額公費ほぼ全面保障可能
難民給付(通常)庇護申請中・保護認定者460€一部あり公費基本医療制限付き
退去義務者(現行)強制送還対象410€前後制限あり多くは集団施設緊急中心原則不可
退去義務者(CSU案)強制送還対象300€前後以下原則なし最低限のみ急性・救急のみ不可

ざっくりまとめると:

  • 金額差:市民手当 > 難民給付 > 退去義務者(CSU案は最下限)
  • 待遇差:「生活保障」→「生存保障」へ大きく縮小
  • 政治的意味: 人道的最低線は守るが、滞在インセンティブは与えない

どんな声が上がっているかを見てください。おおよその雰囲気がわかるかもしれません。

  • シリア内戦は終結したとして、多くのシリア難民に帰還義務を求める
  • 自主帰国しない場合は迅速な強制送還、特に犯罪者の即時送還を優先
  • EU域外に不認可難民向け送還センターを設置する構想
  • 難民の母国への一時帰国(里帰り)を禁止し、行えば保護資格を喪失
  • 徴兵可能なウクライナ人男性は帰国させるべきとの立場
  • すべての庇護申請者に対し、自己資産を滞在費に充当
  • EU域内からの貧困移民(特にルーマニア・ブルガリア)対策を強化

CSUの主張は:

  • ✔ 生存に必要な最低限は維持
  • ✖ それ以上の生活の質・社会参加・現金の自由使用は認めない

実際に削減される内容

削減・制限される可能性が高いもの

  • 現金給付 → 現物支給(食券・物資)中心
  • 住居選択の自由 → 指定施設のみ
  • 医療 → 慢性疾患・予防医療は対象外
  • 交通費・通信費 → 原則なし

維持されるもの

  • 食料
  • 寝泊まりの場所
  • 急病・救急医療

移民・難民問題は、以前と比べて問題を抱える国家が増えていることや、人道主義を大前提に、自分たちがやれる範囲を超えるところまでやろうとしているところに問題があります。

決まりを作るとそれが独り歩きしてしまう。
決まりがあってもうまく運用しようと思うと、複雑過ぎて現場の対応ができない。

自主性に任せる部分も多く取らないと、無責任な押し付けになってしまう。

とてもデリケートな話題です。

コメントは、ここから↓↓↓:
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前回出題分

移民減らしはどんどん厳しくなりそう

CSU-Plan: Knallhart-Kurs bei Syrern und Ukrainern

Härtere Linie in der Migrationspolitik – die Dauer-Forderung der CSU. Jetzt regiert sie in Berlin selbst und stellt den Innenminister. Doch die Forderung bleibt: Die Landesgruppe verlangt weitere Verschärfungen.

merkur.de
http://enchan.net/xl/n9LObb

わたしの訳

CSUの計画:シリア人とウクライナ人に対する強硬路線

移民政策の厳格化 ― これはCSUの継続要求だ。今やCSUはベルリンで政権を担い、内務大臣も出している。そして、この要求は変わらない。州代表団は、さらなる引き締めを求めている。

*ワンポイント
Jetzt regiert sie in Berlin selbst.

この文の selbst は強調的に使われています。

「自分自身で」というのがよくある意味合いですが、ここでの selbst は皮肉・対比を含んでいます。

かつては野党でしかもバイエルン州の政党だったので「ワーワー」言っていても良かったが、今や与党の一員で・・・。

「今や当事者として」

「かつて批判していた側ではなく」

という立場の変化を強調しています。

訳例

良いですね。

---引用---
CSUの計画:シリア人とウクライナ人に厳しい方向

より厳格な移民政策――CSUは引き続き要望していく。CSUは現在、ベルリンで自身も政府に参画し、内務大臣を担う。しかし要望は継続する。議員団はさらなる強化を求めている。
---終わり---

今日の記事

ドイツ脱出を考える人が増えている

Für viele Zugewanderte ein Thema
Jeder Fünfte in Deutschland denkt übers Auswandern nach

Deutschland ist ein Einwanderungsland, rund 30 Prozent der Menschen hierzulande haben einen Migrationshintergrund. Allerdings denken überraschend viele darüber nach, dem Land den Rücken zu kehren. Auf gepackten Koffern sitzen aber nur wenige.

n-tv.de
http://enchan.net/xl/veRK6p

訳を送ってください。
(公開を望まない時は希望しないにチェック)

和訳投稿:
https://ssl.form-mailer.jp/fms/8408fcc494664

投稿期限:2026年1月16日(金)
冬本番。でも、日没時間が延びているのはいい感じ。

あとがき

家の庭にも雪が積り、冬らしい景色になりました。
今日は風がなく、太陽が照っていたので、外にいると快適でした。

年賀状のやりとりもかなり減っているのでしょうね。
おせち料理も、出来合いのものを買って食べる。

なので3が日が過ぎるともうなくなっている。
そうやって、正月気分が薄くなり、冬休みも終わって、日常が戻ってきています。

私は、とりあえず寒い冬を無事に過ごし、春の息吹を少しずつ感じながら、季節の変化を楽しもうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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