ドイツの労使交渉が示す政権への不満とその影響/第835号

ドイツ時事ジャーナル

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コメントなど

賃金交渉ですが
組合側の7%賃上げに対し
会社側は2段階で、初年度に1.7%、そしてその1年後に1.9%。

要望と回答には大きな隔たりがあります。

ドイツでも大きな労働組合のIGメタルですが
VWの国内工場閉鎖を筆頭に、産業界は決してよい状況とは言えません。

一方で生活コストが上がっていることも疑いのない事実です。

この閉塞感が、政治に対する不満として現れています。

それが新政党の躍進であったり
連立与党内の意見対立だったりするわけです。

環境保護、人権擁護における政策と
それが引き起こしている生活へのプレッシャー。

バランスが崩れているのでしょう。

IGメタルにも支部がいくつかあって
今回は、IG Metall Küste
Küsteは、沿岸ということなので

北の北海やバルト海に面した州を一括りにして
沿岸支部が先行して団体交渉にあたっています。

ここでの交渉結果が、他の地区への横展開の基準となるのです。

コメントは、ここから↓↓↓:
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前回出題分

賃上げ闘争は厳しいだろうな・・・

Metaller-Proteste:Gelingt heute Durchbruch im Tarifstreit?

Heute Nachmittag beginnt in Hamburg die möglicherweise entscheidende
vierte Tarifrunde für die Metall- und Elektroindustrie.
Zuvor drohte die IG Metall bei Protestveranstaltungen
erneut mit 24-Stunden-Streiks, sollten die Tarifverhandlungen scheitern.

ndr.de
http://enchan.net/xl/3HhgNN

わたしの訳

金属労連の抗議:
今日、賃金争議に突破の糸口はあるのか?

今日の午後、ハンブルクで金属・電機労連の
決定的な可能性のある第4回団体交渉が始まる。
これに先立ち、IGメタルは抗議集会の場で、
交渉決裂の場合、再び24時間ストライキの実施を示唆した。

*ワンポイント
die möglicherweise entscheidende vierte Tarifrunde

Tarifrundeは、賃金交渉ラウンド
つまり賃上げ闘争です。

この単語の前にいくつか形容詞が付いています。

möglicherweise
可能性がある
これはentscheidendeを修飾しています。

決定的な可能性がある
つまり、それまでの3回の結論のない交渉に対し
何か結論がでるかもしれない、ということです。

entscheidende
決定的な

vierte
4回目の

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このように、名詞の前に修飾語が続くことが
よくあるのがドイツ語の特徴の一つですね。

訳例

問題はなさそうです。

---引用---
金属労働者の異議申し立て:
きょう賃金交渉で突破口開くか?

きょう午後、ハンブルグで、影響力が大きいと見られる
金属‐電機産業の4回目の賃金交渉が始まる。
これに先立ってIGメタルは決起集会で、賃金交渉が不調に終わるなら、
新たに24時間ストライキを行うと警告した。
---終わり---
「影響力が大きい」も意訳だと思いますが
ワンポイントで書いたように、ニュアンスとしては
ひょっとすると動きがあるかもしれない・・・
そんなイメージかと思います。

今日の記事

ドイツ政府与党連立の混乱劇場

Ampel-Bruch von der FDP geplant?:
Lindner reagiert gelassen – Kubicki spricht von “Schmierenkomödie”

Berichten zufolge soll die FDP den Regierungskollaps gezielt provoziert haben. 
Lindner habe “die Fressen nicht mehr sehen” wollen.
Die SPD reagiert harsch, der FDP-Chef wiegelt ab.

tagesspiegel.de
http://enchan.net/xl/x6YokG

訳を送ってください。
(公開を望まない時は希望しないにチェック)

和訳投稿:
https://ssl.form-mailer.jp/fms/8408fcc494664

投稿期限:2024年11月22日(金)
年末まであと一月半ですね。

あとがき

11月も半ばになると
もはやクリスマスが近づいているのを感じます。

月末になるとクリスマスマーケットが始まります。
午後5時前には外も暗くなり
暗い中で過ごす時間が日常になるのです。

世の中を閉塞感が覆っている感じもしますが
クリスマスのような伝統的な行事は
家族の絆を確かめるものとして続いてほしいものです。

困難な状況も、周りと力を合わせて行動すれば
必ず切り抜けられると思います。

自分は一人ではなく
どこかに必ず自分を見守っている存在がいる。

自分を見守っている存在は
優しい言葉をかけるだけでなく
時に厳しい言葉で自分を正してくれる。

弱音を吐いたっていい。
本当は何をすべきか忘れなければよいのです。

人は弱いけど強いと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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